想司の気持ちが知りたいよ。

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想司?! いつからいたの!? 「な、何だよ、お前。 いつも夏川さんと一緒にいるけど 付き合ってるわけじゃないんだろ?!」 「付き合ってますよ? なんなら、ここでキス、してみせましょうか?」 「え、ち、ちょっと何言ってんの想司!」 き、キスとかほんとマジで何言ってんのよっ 想司の顔が急接近してくる。 ギャァァァッ! チッと舌打ちが聞こえて地面を駆けていく 足音が聞こえた。 あ、あれ? 目を開けると想司がニヤニヤ笑っていた。 南くんはいなくなっている。 「そんなにキスしてほしかったんですか?」 「っ違うわよ! もうっ! 想司の意地悪っ!!」 ポカポカと想司の胸を叩く。 でも、また助けてくれたんだよね… 胸があたたかくなる。 「あれ?俺また助けてあげたんですけど 今朝みたいなお礼の言葉はないんですね?」 「……あ、りがとう」 想司はフッと微笑みあたしの頭を撫でた。 「よくできました」 「ちょっと、よくできましたって何よ! あたしの方が先輩なんだけどっ!」 「はいはい、ご褒美にアメあげますから」 「あたしを犬扱いするなっ!」 想司はあたしのことどう思ってるのかな。 ただの先輩としか、思ってないかな? でも、想司、あたし、気づいたの。 あんたが意地悪をするのは あたしだけだってことに。 想司、あんたはあたしのことどう思ってるの?
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