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《いま、ノートを入れました! 》
「……表紙は何色だった? 」
《ピンクです!
表紙には何も書いてませんでした! 》
「それだっ! 」
思わず叫んでしまい、一瞬図書室が静まる。
《先輩、静かに!
バレちゃいますよ……》
「わ、悪い……」
《とにかく場所が分かりましたね。
一歩前進ですよ》
「そうだな」
口ではそう言ったものの、
問題は山積みである。
同じような“尾行”を繰り返し
梨花は“ノート”を水曜日に持って来ると
一晩ロッカーに寝かせ
木曜日に持ち帰っているらしい。
つまり強奪のチャンスは
水曜日の放課後ロッカーに預けてから
木曜日の帰る時に取り出すまでの間。
容易ではないが決して不可能ではない。
問題は……
「先輩、ロッカーの番号わかります? 」
「分かる訳ねえだろ」
学校の個人ロッカーには
4桁の暗証番号が振り分けられている。
個々人が自由に決めて良い為
完全にランダム。
果たして
梨花は何番に設定しているか……
図書室のカウンターで
清久は天井を見上げる。
「ちなみに五十嵐先輩の誕生日は?」
「2月18日。
でもそんな単純かな……」
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