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田原「消しゴム、忘れちゃってさ。」
安藤「…消しゴム? う、うん!私2個持ってるから1つ使って良いよ!」
私は急いで筆箱から消しゴムを取り出し、田原くんに手渡した。
田原「ありがとう、助かる。」
た…、田原くんが、笑った…!!
久しぶりに田原くんと話せた喜びと、田原くんが私に笑いかけてくれた幸せで、私の心はキューンと締め付けられた。
それからは、とにかく毎日が楽しかった。
何の話をしたかは覚えてないんだけど、ずっと話したいと思ってた田原くんと普通に話ができることが、とても嬉しくて。
田原くんが彼氏だったら…って考えたこともある。
たぶん田原くんも、私のことを…。
でも、結局私たちはそのまま中学を卒業した。
告白もされなかったし、きっと田原くんは私のことを好きではなかったんだろう。
私のただの片思いだった…ってわけだ。
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