2.安藤さんの片思い

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田原「消しゴム、忘れちゃってさ。」 安藤「…消しゴム? う、うん!私2個持ってるから1つ使って良いよ!」 私は急いで筆箱から消しゴムを取り出し、田原くんに手渡した。 田原「ありがとう、助かる。」 た…、田原くんが、笑った…!! 久しぶりに田原くんと話せた喜びと、田原くんが私に笑いかけてくれた幸せで、私の心はキューンと締め付けられた。 それからは、とにかく毎日が楽しかった。 何の話をしたかは覚えてないんだけど、ずっと話したいと思ってた田原くんと普通に話ができることが、とても嬉しくて。 田原くんが彼氏だったら…って考えたこともある。 たぶん田原くんも、私のことを…。 でも、結局私たちはそのまま中学を卒業した。 告白もされなかったし、きっと田原くんは私のことを好きではなかったんだろう。 私のただの片思いだった…ってわけだ。
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