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「お陰で僕らは終わりだ。だから……」
「…………な…………おま…………まさか…………!」
「…………君も終わらせてあげるよ…………」
鈴木は僕の左肩へ手を伸ばし、突き刺さるカッターナイフの刃を引き抜こうとする。
それにいち早く気付いた仲村は、鈴木の顔面へ蹴りを食らわす。
「あんた、こんな時に何やってんのよ!」
「ぐぁっ!?」
その勢いのまま僕の肩に刺さっていたカッターナイフの刃は引き抜かれてしまう。
その突如僕の肩から、ジンワリと滲み出ていた血は、勢いを増して更に吹き出してくる。
「あっ…………」
仲村は、それに気付き顔を青ざめる。
鈴木はカッターナイフの刃を持っていた手を無理矢理を引き剥がされた様なものだから、その掌から切り傷が見えた。
ぽたぽたと血が流れ落ちている。
「ぎゃあああ!! イッテエエエエ!!」
騒然と荒れる教室の中、僕の視界はゆっくりと閉じられて行き、目の前は真っ暗になり、辺りの声だけが聞こえている。
「先生ーーーっ! 佐藤が……!」
「鈴木、この野郎……!!」
「田城!! 動けよ!!!!」
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