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……なんかあってからじゃ遅いだろ……。
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会議室を出て、自分の教室へ戻る道中渡り廊下で隣のクラスの原田一生と鉢合わせする。
センター分けにされた髪型で雰囲気がイケメンではあり、彼はよく女子からモテているらしい。
体型自体も、身長は高めであり、筋肉質である。しかし、体力と腕力はからっきしである。
原田は、腹を抱えて笑いながら僕の肩に手を置く。
「くっくっく……! 佐藤お前、松前の下着盗ったんだって……?」
「僕がそんな事すると思うか? というかもうこの話出回ってんだな」
「しねーと思うから余計おもろいんだろ。もう学年中には出回ってんじゃねーか?」
「……たく。そもそも僕の美学に反する。そんなチートじみた事するわけがないだろう。エロに卑怯な事をしない。それが僕の美学だ」
「ハハハ、だろーと思ったぜ。俺もお前にそんな事する度胸ねーと思ってたところだ」
「度胸あるなしの問題なのか、これ」
「いーから聞けよ。情報、要るんだろ?」
彼は僕の古くからの友人でもあり、情報屋としてもこの街では有名である。
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