君の涙に届きたい

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僕らは前世でキスをした。 少年の君と少年の僕は、どんなに周りに反対されても、どんな困難にも負けまいと、抗い続けた。 だけど、初めてキスした夜……。 君が僕の口の中に押し込んだのは、眠剤だった。 僕は震える指先を君に伸ばした。 君は指先を絡めて、隣で目を閉じた。 だけど……。 家族のいない僕を置いて、家族のいた君だけが運ばれて助かった。 僕は死んだ後も君を見ていた。 君は僕を想い、毎晩泣いた。 「ごめん。俺が弱かったせいだ……」 「信じ切れなかったんだ……!」
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