多分、これが私の初恋

１

「ハハハっ。やっぱり面白いですね、片瀬さんって。普通、本人目の前にしてそれ、言います？」

「え、私、変なこと言った？」

「……俺、もう恋とか愛とか正直どうでもいいやって思ってたんです。でも、もう一度信じて見てもいいかなって思い始めてきましたよ」

「……なんか、よくわからないけど、前に進めそうなら良かったんじゃない？」

気持ちを
切り替えるまでに
時間がかかるタイプの私は

瞬時にこうやって気持ちを
切り替えられる柳田くんが少しだけ羨ましく思った。

「はー、久しぶりにこんなに笑ったかも」

「……よくわかんないけど、辛い時こそ笑った方がいいんだって。」

「じゃあ、笑わせてくださいよ」

「ん？」

「今度から、落ち込んでたら片瀬さんが笑わせてくださいね、俺のこと」

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