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ある日の
昼休みのことだった。
新鮮な空気を
吸いたくて屋上に来れば
ベンチに横になり
眠っている男性社員の姿が見えた。
「……珍しい」
滅多に人がいない
屋上に珍しく人がいて少し驚いた。
うちの会社は皆
中庭の開放的なテラスに集まりがちで
だから
人気のない屋上は
私にとって息抜きするのには丁度いい穴場だった。
「春とは言え、風邪ひくよ」
自分が着ていた
カーディガンを脱ぎ
眠っている彼にそっとかけた。
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