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今日は
待ちに待った
柳田くんと焼き鳥に行く日。
ガラにもなく
今日が楽しみすぎて
毎日カレンダーを見ては
カウントダウンをする日々を送っていた。
「なに、デート?」
仕事を終え
更衣室で事務服から
私服へと着替えながら
ご機嫌な私を見て木藤はそう聞いてきた。
「ん?違うよ、ただ、焼き鳥食べに行くだけ」
「いやいや、そういうのを一般的にデートって言うんじゃないの?」
「だって付き合ってないし」
「そうだけどさ……」
柳田くんは
前に言っていたとおり
連絡を取るのが
本当に嫌いみたいで
話がある時は私に直接会いにきてくれる。
この
便利な時代に
わざわざ会いに来なくても
文章を送れば済むのになって最初は思ってた。
でも
たしかに
柳田くんの言う通り顔を見て話すのも
悪くないかもって最近の私は思うようになっていた。
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