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パシーンと
辺りに響く
私が柳田くんの頬を叩く音。
「……っ」
「最低!なんで……」
彼女とヨリを
戻したんじゃないの?
なのに
なんで私に
キスなんてするの?
「片瀬さん、まさかここまでしてわからないとか言いませんよね?」
「……全然、わからないわよっ!!」
「……」
「彼女とヨリ戻したんでしょ!?私にちょっかいなんてかけてたら、また」
「ええ、確かに昨日言われましたよ。やっぱり俺がいいって、やり直そうって」
ズキンと
胸の奥が痛む。
そうだとは
思っていたけど聞きたくなかった。
もう、嫌……
今の状況で
私に勝ち目なんてないのに
私と話す
柳田くんのあまりにも余裕ない
そんな表情に
ダメだとわかっていても
自惚れてしまいそうになる私がいる。
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