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「本当に、あの子はいいの?」
「きちんと由美には断りました。俺には今、別に好きな人がいるから、もうキミの隣には戻れないって。」
「……」
「信じれないなら直接本人に」
ポケットから
スマホを取り出すために
私の身体を
抱きしめていた腕を緩め
柳田くんの身体が離れていった瞬間
自分から彼の腰に腕を回し再びギュッと抱きついた。
「片瀬さ」
「好き」
「……」
「柳田くんが好き」
「じゃあ、俺と付き合ってくれますか?」
「……はいっ」
あまりの嬉しさに
我慢できずに涙が溢れそうになる。
好きな人と
想いが通じ合うことが
こんなにも
幸せな
気持ちになることを
私は今の今まで知らなかった……
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