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「可愛いのは美穂さん、あなたの方ですよ」
「え?」
ガタンと
音が響いたと同時に
私の身体は机に押し倒され
お互いの息が肌に
感じるくらいに近い距離に柳田くんがいて
私の顔は一気に赤くなり
胸の鼓動がドクンドクンと音を立て一気に加速していく。
「あの、柳田くん?」
「美穂さん。俺、年下ですけど男ですよ?」
「ぞ、存じております……」
「そうやって無自覚に頭撫でたり、可愛いことばかり言ってると襲いますよ?」
「っ」
柳田くんからは
全くと言っていいほどに
似つかない襲うって
言葉に思わず意識して身体がゾクッと震える。
そんな
私のことを決して
見逃さない彼は悪戯そうに
けれどどこか満足気に私を見つめていた。
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