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「悪いけど俺、今誰とも付き合う気ないんで」
「どうして?」
「秘密です」
「まあ、いいよ。私、知りたいの、キミのこと」
今まで
他人にあまり深く
興味を示さなかった私が
初めて会った
年下の社員のことが
知りたくてたまらないなんて
私自身が1番感情の変化に驚いてるくらいだ。
「なぜ、俺なんですか?」
「ん?秘密。私、今のところキミに本気みたいだから、しばらくの間よろしくね?」
「……変な人ですね」
「ふふっ、ありがとう」
「俺も、カーディガンありがとうございます。」
そう
言いながら
私の頭の上に
被せるようにかけられたカーディガン。
ふわりと香る柳田くんの
香水の香りが鼻腔に届き胸の奥が甘く高鳴った。
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