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「じゃあ、このまま会えないでいいの?」
「やだ……」
それは嫌だ。
今だって
柳田くんに会いたくて
声が聞きたくて
触れたくてたまらないのに
このままだなんて、そんなの耐えれない……
「仕方ないなあ……はい、これよろしく」
「……なにこれ?」
目の前に
差し出された書類。
「企画部の部長にこれ、渡してきてくれない?」
「ありがとう、理由を作ってくれて!」
勢いよく
立ち上がった私は
預かった書類を持ち
逸る気持ちを抑え企画部へと向かった。
「まったく。理由なんて、付き合ってるふたりにはいらないのにね……」
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