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「はいはい。その代わり可奈、これは一つ貸しだからな?」
「わかってるって!」
柳田くんも
腕に抱きつかれても
嫌がることもなく
むしろ受けれているように見えた。
「……あの、総務の片瀬です。すみませんけど、これ部長に渡してもらえますか?」
「わかりました」
「よろしくお願いします」
さっきまで
あんなにも柳田くんに
会えることを楽しみにしていて
せっかく
柳田くんに会えたのに
あんな場面を
見てしまうなんて私、運が悪すぎ……
「美穂さん!!」
後ろから
聞こえてくる
柳田くんが私を呼ぶ声に
早歩きで歩いていた歩みがピタリと止まった。
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