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「ぜ、全部です……」
柳田くんの
トゲがある言葉。
でも
それは
紛れもなく
私が言ってしまった
言葉とやってしまったことで
「……ごめんね、柳田くん。私ね、女子社員と仲良さそうに話す柳田くんを見て、ヤキモチ妬いたの。」
「……」
「あの子が、当たり前のように柳田くんの腕に抱きついてるとこみた瞬間、なんだかもう、感情がぐちゃぐちゃで、どうしていいかわからなくなって、追いかけてきてくれた柳田くんに、あんなひどいこと言って八つ当たりした……」
私の存在に気づいて
追いかけて来てくれたことが
嬉しかったはずなのに
それよりも勝ったのは嫉妬という醜い感情だった。
「柳田くんに会いたくて、声が聞きたくて、でも、言えなくて……」
たったひとこと
気持ちを伝えればいいだけ
それなのに
私の変な
プライドのせいなのか
今までこじらせた恋愛しか
してこなかったせいなのかそれすら言えなかった。
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