結末

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結末

「まず、木村さん。 今までご相談にのっていただき、ありがとうございました。 これからは、お互い連絡先は消して、今後一切干渉せずに生きましょう。」 「そうですね…。」 木村さんも納得したようだった。 「蓮也くん、楽しかったです。 木村さんと同じように、連絡先は消して干渉しないようにしましょう。」 「………。リサさん、僕は…。」 「既婚者であることを伝えてなくて、ごめんなさい。伝えていたら、私なんかをターゲットにしなかっただろうに。 それに、こんな面倒なことに巻き込まなくて済んだのにね。 ごめんなさい。」 「………。」 蓮也はうつ向いて答えなかった。 「そして、リョウくん。 今までありがとう。離婚しましょう。」 「は?お前何言ってんだよ。 不倫はお互い様だろ? 俺もセフレとの関係は断つから、それで相子だろ?」 なぜか食い下がってくる夫。 「いいよ、もう私達終わってたんだよ。 不倫の言い訳になるかもしれないけど、私、産後はずっと満たされない生活だった。 リョウくんが怒ることが増えて自分を責めて、それも疲れてきちゃって…。 息抜きしたくて始めたバイトだったけど、きっと心の何処かで、拠り所を探してたんだと思う。 それに、私、リョウくんが不倫しててもSMクラブ行ってるって聞いても、何も感じなかった。 さすがにハルくんの名前を使ってるのには反吐が出るけど。 このまま一緒にいても、リョウくんも苦しいでしょ? 私、女王様になれないもん。 あと、親権は私がもらいます。 偽名に息子の名前使うような人には渡せないので。」 「………。」 ここまで言われ、リサの決意が固いと分かったのか、夫は不貞腐れて何も言わなくなった。 「阿部さん。」 「はい!なんでしょうリサさん!」 なぜか自分には良い返事が待っていると確信して、 ニコニコ笑顔の阿部さんが返事をした。 「今回は、こうした場を設けてくださりありがとうございました。 色々調べてくださったりもして、感謝してます。 ですが、私は阿部さんとはお付き合いしていませんでしたし、これからもお付き合いすることはありません。 私はこれから、もっともっと息子に向き合って子育てに邁進していこうと思います。 なので、もう、恋愛とか、不倫とか、疲れたのでいらないです。」 リサは頭を下げて断った。 すると阿部は放心し… 「うわぁぁぁぁぁァァァァァァァァァァ!!!」 発狂とともにカフェのキッチンから包丁を持ち出し、リサに斬りかかりに行こうとした。 が、すぐに店長が包丁を持った阿部の腕を叩き落とし、脛に思い切り蹴りを入れ、体をねじ伏せた。 「それは駄目よ、阿部ちゃん。」 今まで口を挟まなかった店長が言った。 「あの、店長にも、大変ご迷惑をおかけしました。 とても良くしてくださったのに、申し訳ありませんでした。」 リサが謝ると、 「そうねぇ、、、まぁ、私が悪い男にハマる前に、 リサさんがブラックキャップの役割を果たしてくれたってことだから、良しとしますか。」 ブラックキャップって… 木村さんと蓮也はゴキ◯◯か…。 「そう言ってくださり、ありがとうございます。 今まで、、本当にお世話になりました。」 こうして、私の不倫生活は幕を閉じた。
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