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不倫相手のその後(蓮也)
「はぁ〜。結構本気だったんだけどなぁ。」
蓮也はリサのことが結構好きだった。
だが、あの場では何も言えなかった。
(俺は既婚者でも気にしない!とか、旦那と別れて俺と一緒になろう!とか言えたら良かったんだろうな〜。
でも、今はまだ結婚する気ないんだよねー。)
蓮也は今が大事な時期だった。
そんな中、リサに会いたくて会いに行っていた。
だが大事な時期だからこそ、正式に付き合うことや、ましてや結婚なんてことはできないと理解していた。
結婚するなら、芸能界を辞めなければいけない、それくらいの覚悟が必要だった。
自分の中で、天秤にかけてしまったのだ。
すると、やはり今の自分には仕事の方が大事だった。
ちなみに阿部の言っていた、シチュエーションに見合った女性を探すということはある。
しかし、付き合ったことも関係を持ったこともない。
あくまで観察したり、話をして、シチュエーションをよりリアルに体験するためだ。
その中で、相手が錯覚してしまうことや、嘘をでっち上げてくることはあった。
それを阿部は掴んだのだろう。
(もしまた会えたら…その時…。
いや、その時があったら、その時考えよう。
リサさんは子供優先。僕は仕事優先。
リサさん、元気でね。)
蓮也は心の中で、そう呟くのだった。
次作のドラマでは、リサを思い出しながらの演技をしていたからか、好評だったという。
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