ラベリング

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「班長に聞ければなぁ」 「たぶん、希一班長に聞いたところで言わないと思う」  あの様子からして、希一にはペンの持ち主に心当たりがあったはずだ。でも、言わなかった。名前を届けた人を巻きこまないために。 「だったら、僕達にできることなんて」  あのペンの持ち主が誰なのか。希一が黙っている以上わからない。  八方塞がりだ。班員達も桐矢も諦めかけた時、明日花はぐっと唇を噛みしめると、おろしていた髪を結い上げた。 「桐矢、私だけじゃ目立つからカモフラージュして。演技はなるべく大げさに」 「え!?いったいなんの話!?」 「チャンスはまだある」
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