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皮肉にも、あの事件から湊世は評価されるようになった。
妖に襲われ、憑りつかれる人間に対し有効な手段であると判断されたのだ。
そうして長谷川家の跡継ぎは湊世に決まり、そして彩との婚約が決まった。
才能のある湊世と名門の彩の家ならば、婚姻に問題はない。近い将来きっと能力の高い世継ぎが生まれ、祓い屋業界を背負うものになるだろうと、そんな大人の思惑があった。
それでも彩と二人ならと、湊世はそう思っていた。
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