やっぱりヤモリが嫌い

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 ミニゲームの相手が変った。  普通、こういった体育教練でのバスケのミニゲームでは、フォーメーションも蜂の頭もないのだが、ライルは何故かボックスワンを選択。影山さんにぴったり張り付いていた。  まあ、一応静也も猫に張り付いていたんだが。  高校生の素人相手にゾーンディフェンスは無理があるんじゃないか?とは思っていた。 「なあおい、このヤモリ野郎、人間様の真似してバスケやってんのか?何様だおめえは?」  流石に酷いヘイト発言だった。影山さんは、俺と同種の人間だとは思った。  猫がボールを投げて、受け取った影山さんが、 「お嬢様は言っていた。お前のようなチンピラは、どうやってあしらえばいいのかを。お前のようなチンピラは」 「知るかよコラあ!」  ルール?何それっていうチャージングを、正面から吹っ飛ばして、 「反則スレスレでいいから、どっちが上か解らせろと言っていた」  尻餅をついたライルに、手を差し出して影山さんは言った。 「うるせえよ。馬鹿ヤモリ」  ちゃんと立たせてもらったのに、悪態を吐くライルは、どう見ても汚いイギリス人だと、静也は思った。
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