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『陸へ
これを読んでるってことは私はもうこの世にはいないね。私は陸と出会って幸せな日々を送ることができました。心から感謝しています。言えなかったけど私、草原を見に行く頃には余命二日って言われてたの。
だから別れてからすぐこの手紙を書いたんだ。今まで言えなかったことがあるの。私、陸のことが大好きだった。ううん、愛していたよ。でももう少しで死ぬ私が愛してるって言う資格なんてなかったと思ってたから言えなかった。
私は後悔したよ。草原で愛してるって言えば良かったなって。
陸、私はもうこの世にはいなくなるけど、約束してほしい。
私が生きなきゃいけなかった分、陸が生きて。幸せになって。そして私が陸をこの世に置いて行ってしまったことを許して。
陸愛してるよ、封筒に私の大切な花があるの。ネモフィラ。私の誕生日の花。
それを陸にあげる。陸、ごめんね。そしてありがとう。
幸せな日々をこれからも過ごしてね。
さようなら
青空』
俺はこの手紙を読んでから涙が止まらなかった。
どんだけ泣いても止まらない涙。
俺は今深く後悔してる。
『それって私のことが好きだから?』
その言葉が頭に蘇った。あの時言えなかった。俺は青空のことが大好きだった。今も大好きだ。いや、愛しているんだ。
あの時君に伝えられなかった。深く後悔している。
あの時君に
この思いを届けられたら...後悔なんてしなかったのに。
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