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ちなみに異能バトル科は全寮制。しかも1クラス1棟、1人1部屋の豪華仕様。
1年龍組寮へ向かうと、可愛い女の子が談話室にいた。
「レナだ! 加賀もいる!」
ピンクのボブヘアを揺らしながら、美少女が私に飛びつく。
この子は針ヶ谷鈴音。
私が最初に友達になった、バトル大好きな女の子。全身をタングステンという丈夫な金属に変えられる。
強みはとにかく丈夫なところ。
「あたしはタングステンに変身して一人鬼ごっこしてる! 持続時間伸ばさないといけないし」
かなりユニーク。でも一人鬼ごっこって?
「ネットで見た降霊術だよ。まずぬいぐるみのお腹に赤い石を入れるの。次は盛り塩を置いた部屋に隠れて……」
「怖いよ!」
鈴音はとにかく元気。私もコピー異能に目をつけられ、追いかけ回されたことあった。
さすが肝が据わってる……嘘でしょ。
談話室の隅っこに盛り塩が。鈴音はTシャツをめくり、銀色のお腹を披露。
「服で隠れてるところだけタングステンにする練習中!」
まさか儀式は継続中ってこと!? すると物音が女子寮の階段から……。
クマのぬいぐるみが、階段の一番下に落ちていた。
「「ウワーーーーーーーー!」」
私と加賀は叫ぶ。すると鈴音はぬいぐるみを拾い、お腹を破いて赤い石を取り出した。
「私の勝ち!」
すると盛り塩が崩れ、冷たい何かがドアから逃げていく……ような気がした。
「祟られたらてめえのせいだ!」
キレる加賀。すると寮のドアから声が。
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