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つばさちゃんと過ごした思い出が蘇ってくる。あの子はは私を助けてくれた。
でもお礼の1つも言ってない。再会してからずっと敵視していた。
それは風磨の言動もある。でもそれとこれは別。お風呂上がったら謝りに行かないと。
「図書館で急にレナがキレてさ……アンブリッジとかミンチン先生とかにババア死ねって吠えてるわけよ」
「俺をからかってきた6年生にガチギレして、生まれてきたことを後悔させてやるって叫んでたもんな」
「別の5年生には『ゴキブリ以下の知性のくせによく5年生になれたな!』って中指立ててたわ」
あれ、男湯から風磨の声が。
「どんなキッズなんすか!」と御霊。
「小学4年生のセンスじゃないでしょ!」と氷川。
「読書の成果だと思うぜ。児童文学ってめちゃくちゃ口悪いヤツがよく出てくるしよ」と風磨。
ちょっと! なんてこと暴露してるの!
「残念だけど今もそうだぜ。キレる10代って言葉が似合いすぎるんだわあいつ」と加賀。
「キレてない時でもやらかしてるしな」と穂村。
「俺も見たかったなそれ」と倉雲。
「黒歴史暴露しないでよ!」
私は男湯に向かって叫んだ。
お風呂を出たら、男子軍団に遭遇した。
「あの……つばさちゃん」
「どうしたレナ」
「ありがとね。昔、いろいろ助けてくれて」
すると風磨は頷いた。
「レナが幸せならいい。おやすみ」
こうして波乱の3日目は終わった。去り際、穂村は何度も私と響を振り返っていた。
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