史上最年少の訓練生

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 「落ち着け。相手の思う壺だぞ」  「ハッ。何澄ましてんだよ」  「まずは客観的に見ろ」  「客観的に、って、何をだ?突っ込む以外にねーだろ」  「この前のことをちゃんと覚えてるのか?」  「覚えてるよ」  「じゃあ一旦はだな…」  実力差ははっきりしている。  相手は“元”海兵で、グレード「D」のブックメーカーでもあった。  このグレードというのは、全部で12階級存在している。  下から順に  K、J、I、H、G、F、E、D、C、B、A、S  となっているが、この階級差における区分は、それぞれの“ACCP“という指標に基づいて計算されている。  『ACCP』とは、  アビリティー ability  キャパシティ capacity  ケイパビリティー capability  パワー power  の4つから構成される、個人の持つ「総合的な能力の数値」であり、ジークハルトは  80 ability  75 capacity  55 capability  90 power  の計300ポイントのACCPを持つブックメーカーだった。  それぞれ4つのカテゴリーの最大ポイントは100である。  ジークハルトの場合は「power」というカテゴリーの数値が最も高く、逆に「capability」というカテゴリーが最も低い数値となっている。
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