『枯れ専じゃない』ことを証明するため、女子高生は『先祖の記憶、遺伝する説』を推す。

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 更に、次の日の昼休み。  昨日と打って変わり、神妙な面持ちで弁当を食べている梨々を不審に思い、玲香は恐る恐る声を掛けた。  すると、梨々はおもむろに顔を上げ、暗い声で、 「実は……。昨日も、おじいさんと公園で話してから、家に帰ったんだけどね? 帰ったら、ちょうどお母さんが、ばあばの古いアルバムを整理してるところで――」 「ばあば? 三年前亡くなった、アンタのおばあさんのこと?」 「そう、ばあば。亡くなってすぐとか、数ヶ月してからならわかるけど、亡くなってから三年も経ってるのに、いきなりばあばのアルバムを――なんて、変な感じだなぁって思ったんだけど……」  心なしか、梨々の顔色が悪い。  玲香はまさかと思いつつ、話の先を促した。 「お母さん、私を手招きして、『見て見て! おばあちゃんの若い頃の写真』って。なんだか妙な感じがして、怖かったんだけど、お母さんに変に思われるのイヤだったから、居間のソファに座って、写真を見てたの。そしたら――」 「そしたら?」  梨々はゴクリとつばを飲み込み、すっかり青い顔になってつぶやいた。 「あのおじいさん……鍛冶屋敷のおじいさんに、すっごく似てる人が写ってる、セピア色した写真があったの。私、ビックリしちゃって……。その人指差して、お母さんに訊いたの。『この人誰?』って」
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