恋した相手は、

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*** 海くんは夕飯を食べにおいでと私のお母さんに誘われているらしく、一緒に家に帰ることになった。 あのふたりには報告をしなければいけないだろうし、少し緊張しながらリビングのドアを開ける。 「ただいまー」 ソファには私と海くんを見てニコニコとしているルカくんと、何故だか仏頂面をしている雪斗の姿。 あんな大胆に美歩を連れて帰って行った雪斗がなんで機嫌悪そうなんだろう。 「雪斗、美歩ちゃんとはどうなったー?」 海くんの言葉に雪斗がピクリと眉を上げる。 すると隣に座っているルカくんが苦笑した。 「ダメだったみたいだよ」 「え、嘘でしょ!?」 「好きって言えなかったんだって」 ダメだったって美歩が振ったのかと思ったけど、雪斗が告白できなかったらしい。 「えー……あれはもう、そういう流れだったんじゃないのー?」 海くんの言葉に、最悪なくらい不機嫌な雪斗がギロリと睨みつけた。 「うっせぇ。万年片思い!」
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