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深海と宇宙
「正直、ウザくなかった? 私のメッセージ。あ、あと今日も一人の方が良かった?」
今さら……本当に今さらだけど、ちょっと後悔している。
自分のことで精一杯だったろう未宇に毎日メッセージを送りつけたこと。
しかもよく言えば他愛ない――要するに、どうでもいい話や画像ばかり送っていた。
一応、長文になりすぎないようにとか私なりに気はつかったつもり。
最初は何日かに一回既読がつく程度だったけど、たまに返信もくるようになった。
だからいいんだ、私は正しかったと思いこんでいた。
でもそれが私の自己満足でしかなかったらどうしよう。
今日だって、未宇は一人で来たかったかもしれない。
つぎつぎに不安がわき上がってくる。
お母さんの忠告通りだったのかも……そんな弱気も一緒に。
「今さら気にしてんの?」
「う……だ、だってさあ」
「今日はもともと千波も誘うつもりだったよ。じゃなきゃ学校行きたいこと話さないよ」
「そっか」
「メッセージの方は……うーん」
未宇の視線が私から机に落ちた途端、鼓動が早くなり背中を汗が伝っていく。
さっきは懐かしさで大目に見たけれど、やっぱりこのエアコンは修理に出すべきだと思う。
カーテン越しでも凶悪な太陽の光が私たちの席まで届き、一度気にすると頭が『暑い』で埋まり思考できなくなる。
汗と一緒に唾もたまり、まとめて飲みこんだら喉がなった。
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