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「結衣ちゃん、どうしたの？」
真美ちゃんに問われて目尻を拭った。なぜだか泣きたくて仕方がないのだ。
「沙織に……仲間に入れてほしいって言われて……」
「うん」
「でも私……すごく嫌で……」
「うん、そりゃそうだよね」
そうだ、そりゃそうなんだ。
でも……それならどうして私は涙が出るんだろう。
やっぱり真美ちゃんは私が落ち着くまでヨシヨシと背中を撫でてくれた。
それからの私は卒業まで真美ちゃん率いる地味女子グループで穏やかに過ごす。
沙織はというと、地味女子グループから枝分かれした二人の女子と一緒に過ごしているようだった。
キラキラ女子だった沙織は明らかに輝きを失い、私以上に地味に静かに毎日を過ごした。
そんな沙織を見るたびに、私の心はチクチクと細い針を刺すように痛んだ。
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