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「分かってるわ、もう子供じゃないんだから。
ねえ、私たち話し合ったんだ。いつかヨシオさんのご両親もお母さんも一緒に暮らせる様に大きな家を探そうって」
……ひゅうう……ざっざざざっ……
フウコの後ろ側には雨と共に風が出て来た様だ。今夜は涼しくなるといいな。
「だから私の事より自分達の事を考えなさい。一番の親孝行はね、早く孫の顔を見せてくれる事よ」
……ざあざあざざざ……ごろごろ……
おっと、コンな時だと言うのにヨウコの後ろでは雷が鳴り始めた。
「もうお母さんてば!どうして私の気持ち、分かってくれないの?」
……びゅううううううう……ざざざざざざあっ……!
「あんたこそどうして親心がわからないの?
言うことを聞きなさい!」
……ごろごろごろごろ……ざあざあざざざっ……!ばふっ。
待て、最後の「ばふっ」って何の音だ?
薄目を開けて隣のヨウコを見ると、彼女のスリムなお尻に、何やらふわふわした尻尾の様な物が一瞬見えて引っ込んだ。
いやそんな馬鹿なと再び目を閉じるヨシオ。
「私はお母さんも一緒に幸せになって欲しいのよ!」
びゅおおおおおおう!ざあざあずばばばば!
「私はあんた達のためを思って言ってるの!」
ごろごろごろごろ!ばりばりばりばり!
さあ、盛り上がって参りました。
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