240人が本棚に入れています
本棚に追加
/114ページ
「好き……だよ」
突然腕を引っ張られ、起き上がる。
セレンの上に座らせられると強引に唇が重なった。
貪られるようなキスをした後、下から突き上げられる激しい律動が始まり、セレンの首に腕を回してしがみつく。
「おれも好きだよ」
「わたし……も」
「おれの、いろ巴の中に入ってるの分かる?」
「う……ん」
「可愛い」
ただ一点に意識が集中する。
お腹の底の熱気がうねりを伴い、全身を駆け巡った。
もうだめだ。
身体に収まりきらないくらいパンパンに膨れ上がって今にも弾けてしまう。
それなのに、セレンはわたしの首すじに舌を這わせて刺激するのをやめてくれそうにない。
「だめ、お願い。気持ち良すぎて……頭が変になっちゃう……!」
「それでいいよ、全部おれに見せて」
セレンの頬は熱く、掠れた声からは明らかに余裕がなくなっている。
気になって身体を離してみると、セレンと視線が絡まり合った。
鈍い光が揺らめく瞳に、ほんのりと赤くなった頬。
つるりとした肩やうなじには雨粒のような汗が滲んでいる。
―――こんなセレン、初めて見た。
恐ろしいくらい綺麗でなまめかしい色香にあてられて、昂ぶる気持ちを抑えられない。
わたしのせいでこうなっているんだと思うとたまらなく愛おしくなって、わたしから唇を重ねてみる。
すると、セレンは揺さぶるのをやめて小さく吐息を漏らした。
「今、それすんの?」
「だって……」
「いきそうだった、危なかった」
「嫌だったってこと?」
「違うよ。めちゃくちゃ嬉しかった。もう一回して」
「いいの?」
「いいよ、して」
セレンの頬に両手を添えてそっとキスをすると、さらに強く腰を打ち付けられる。
欲望を目一杯ぶつけられているみたいで、嬉しくて仕方がなかった。
激しく揺さぶられながら、最後に残っていた恥じらいを手放す。
身体がふわふわと軽くなって、わたしはくたりとセレンにもたれかかった。
最初のコメントを投稿しよう!