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五話(最終話)
次の日
僕は雨音橋に行った
そこにはもう15人の女子がいた
雨がぽつぽつ降っていた
15人の女子は雨の中Iloveちゆと!!と書いたうちわを持っていた
うざったいなぁ。もうさっさと
「君たち、日下部みのりについて知らない?」
「さぁ?知りません。ちゆと様」
すがっすがしい笑顔でリーダー格の人に言われた
僕の中の何かが切れた
たぶんこれが堪忍袋の緒が切れるってやつなんだな
「へぇ…僕はみのりに聞いてんだよ。君たち…元2‐Bの女子が
みのりを殺したって、聞いたんだ」
「え…?ちゆと様?」
いちいち媚売るのがめんどくさいんだよっ
というか僕のこと名前で呼ぶなっ
もういいや…
吹っ切れた
僕はバックにしまっていたナイフで全員刺した
血の雨が降った
全員刺した後、僕は川に遺体を流した
そして
「みのり全部終わったよ」
そのつぶやきにこたえるようにみのりが現れて
「ちゆと、ちゆと、私はこんなことしてほしくなかったっ!」
「なんで?みのりを殺したんだよ?死んで当然じゃん」
「ごめんね、ごめんねちゆと、私が死ななければ、こんなことにはならなかったね」
それは違うな
みのりが自殺しなければ、と
何回も考えた、でも違った
「みのり僕もごめん
楽しかった今からそっちに行くね」
僕の心はもうすっきりした
「えっちょ、ちゆと」
これでみのりを殺した15人も、僕も
この世から消えるんだ
みのりの返事を聞かずに
僕は自分のおなかにナイフを刺した
見えた景色は
雨上がりの虹がきらきら光る
綺麗な景色だった。
そしてみのりが
「ちゆと。私からの最後の贈り物をあげる。
私の分までしっかり生きてね。そして人生を全うしてから私に会いに来てね
ばいばい、ちゆと」
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