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「全然笑えないですよ、魔力爆発したら木っ端微塵ですよ?その辺に私の欠片が飛び散ります」
「リアルに想像させないでくれる?」
うげぇと先輩がダメージを喰らう中、メイはふんぞり返って偉そうな態度になった。
「だからですね、私は敬われるべきですよ?私が片手をかざして魔力を注ぐ、魔法塔という研究施設は快適に過ごせる。魔力分解や解析、その他の魔法アイテムの研究も全て!私の魔力が大いに貢献してるんですから!」
「その体質で魔力を放出する場を提供している魔法塔も感謝されるべきだよねぇ。Win-Winでしょ?」
「ぐううっ、確かにいい」
図星をつかれてメイは大袈裟に項垂れた。それを横目に先輩はメイに指示を出す。
「なんか、喉乾いた。ちょっと買ってきて」
「えええ、パシリじゃないですか」
「これも下っ端の運命だよ。ああ、ほらこれ使いなよ。月宮のためにカスタムした魔法アイテム」
そう言って先輩は自身のパソコンデータにあるアプリをメイのスマホにインストールする。そしてそのアプリを開いてメイに見せた。そこには何やらガチャ画面があり、押して!と吹き出しもついてある。
「なんですか?これ」
「変身魔法用アプリの試作。まぁベータ版ってとこかな。指から注がれる魔力でスマホ操作して、そのままこのアプリ内のカードをセレクトするとそのカードの絵のキャラに変身できるって優れ物」
「え、なんですか?それ。神アプリじゃないですか。すごすぎ」
「でしょお。まぁ注がれる魔力量は人によってまちまちだから変身時間は個人差がでるけど。さ、早くこのボタンタップして」
先輩が示すのは押して!のボタン。メイは言われた通りにそこに触れる。するとジャカジャカピュワーーンという効果音と共に数多のカードがシャッフルされて一枚が残った。
「え!これガチャ!?カード決めるのガチャなの?運!?」
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