★プレイ

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「“Kneel(おすわり)”」  言われて僕の足は力の抜けたように崩れてペタンと床に尻を付く。  両手を前にして合わせた膝の前に置いて。  それだけでもう息が浅くなって心地よかった。  ハルのグレアはゾクゾクしてクセになる。 「“Good(よし)”」  やっとニッと笑うと、ハルは僕の首にカラーの革を這わせた。  そのままギュッと締められて少し息苦しくなる。  でも、完全に支配されたようで嬉しい。  こんなのがイイのがSubの浅ましいところだと思う。 「んっ……」  吐息が漏れると、ハルは笑って立ち上がった。  そのままベッドの端に腰掛けて悠然と足を組みながらこっちを見る。 「“Strip(脱げ)”」  短く低い声。  恐怖さえ覚えるくらいなのにドキッとしつつ僕はもうトロンと思考を溶かしてしまった。  Tシャツを脱いで、短パンを脱ぐ。  それでもじっとただ見られていて、僕はゆっくりボクサーパンツも下ろした。  全裸になった僕を見てハルは満足そうに笑う。  そんなハルを見て僕は床に座り込んだ。  自ら再びKneelの姿勢になってハルを見上げる。 「舐めたいか?」  聞かれて頷くと、ハルは口の端を上げた。 「“Stand up(立て)”」 「……え?」  想像したコマンドとは違って思わず声を出してしまう。  すると、すぐに向けられる強めのグレア。 「っ……」  ビクンと跳ねて呻きつつもヨロヨロと立ち上がると、ハルはニヤリと笑った。
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