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「んな、余計なこと考えてる場合じゃなくね?」
グリッと先端に爪を立てられて歯を食い縛る。
「でも……セーブしてたら意味な……」
「セーブ?へぇ……今までのプレイはヌルいってか?」
前髪を掴まれて鼻先が触れる距離で見られてドキッとした。
緑の目が細められて先端の割れ目に立てられた爪が更に食い込む。
「ならじっくり付き合えよ?」
眉を寄せて堪らえる僕の耳をベロッと舐められてゾクッとした。
これはとことん啼かされるやつでは?とゴクッと唾を飲み込む。
僕は一体何をされるのだろうか?
不安なのに期待してしまうからどうしようもない。
勇馬は『ヒドくしたい欲が抑えられなくて』って言ったけど……僕だってヒドくされて嬉しくなってしまうんだから、むしろちょうどいいかもしれない。
「そっか……俺、コレだけやったことねぇわ」
楽しそうに笑う声が聞こえて目を向けると、勇馬は僕の先端を指で弾きながらその先から溢れてギリギリ垂れずに珠を作っている先走りを見つめる。
僕自身も動けずに堪らえているのに、震えていたその雫はトロリと垂れて竿を伝っていった。
「何、する……」
少し不安になって聞くと、勇馬は指の爪でまた先を引っ掻く。
「ブジー」
「え……」
聞こえてきたその知識だけはあって戸惑うと、勇馬はケラケラと笑った。
「ま、今はねぇからできねぇけど?」
反応を楽しまれたのか本気なのかがわからない。
だが、それだけで僕はドキドキしてキュンと期待もしてしまっていた。
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