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ただ先生にも見られながらプレイは進む。
「翔馬、そこで後ろの準備もしたのか?」
顎でさっきの浴室を示されて頷くと、ハルはオモチャの入ったカゴを手繰り寄せた。
そこから数本のバイブとディルドをポンポンとベッドに放る。
「好きなの選べよ」
言われてそろりと様子を窺うと、ハルはカゴを置いてベッドヘッドに凭れ掛かった。
「持っててやる」
「……え?」
言われたそれにそれまでの期待を躱された気になる。
でも、ハルは絶対に変えてはくれないことを僕はもう知っていた。
セラピストとのプレイにはいくつか禁止事項がある。
それは“キス”と“挿入”だ。
いくら甘い雰囲気になってもキスはしてもらえない。
そして、性器を実際に挿入はしてもらえない。
今日はギリギリ許されるハルのを舐めさせてくれるかと思っていたのだが……今日もハルは脱いでもくれないつもりらしい。
ハルのモノが昂ぶるのを手と目と口と……張り詰めていくのを感じるだけでちょっと特別な気持ちになれるのに。
僕だけじゃなく、共に晒してくれるのが嬉しかったのに。
「選ばれねぇならやめるか?」
少し突き放すような声が聞こえて慌てて一番近くのバイブを手にする。
「太っいの選んで……やーらし♡」
すぐにニヤリと笑うハルは「センセ、見て〜」と楽しそうにバイブを振った。
目に見える範囲にローションがないのを確認して少し後悔はする。
「じゃ、翔馬……“Lick”」
髪を掴まれてバイブを差し出されて僕はそのままそこに舌を這わせた。
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