14人が本棚に入れています
本棚に追加
でも……でも僕は……父さんがいた、この村にいたい。父さんの面影を見出して生きていきたい。そう思うのは、勝手なことなのかな……。
倉橋さんの提案に、どう返事をすれば良いのかわからず、しばらく押し黙っていると、倉橋さんは微笑んで、冷えきった僕の背中に手をまわした。
「ごめんね、君を困らせるつもりではなかったんだ。私と一緒にいた方が君も休まるのではないかと思ってね。だけど、気が変わったら連絡してほしい」
倉橋さんは言い終えると、僕をみんながいる部屋へと促した。
最初のコメントを投稿しよう!