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二年前のクリスマスに再会ディナーをしてから、メールや電話でのやり取りはなんとなく続けていたし(このところ曇り続きすぎじゃありませんか、とか、今日の食堂ランチはまさかの餃子、とか)、お互いに美味しいものを食べたり飲んだりするのは大好きだから月一くらいでのんびり出かけていた。
「それってなに、茶飲み友達ってこと?」
きつね丼なる新メニューを意気揚々と注文した咲が呆れたように首を振っている。
「んー、かな?」
「んー、かな、じゃないよ。実咲、何やってんのよ?」
「へ?」
「相手、瀬名さんなんだよ?」
「いや、相手っていうか」
「じゃあ、何よ?」
「だから茶飲み――」
付き合ってらんないわと、咲が丼に顔を突っ込んだ。それを見て私も負けじとれんげを口に運ぶ。うーん、このだし汁、尾てい骨に染み渡るなあ。今日は満床で厳しいから余計に。でもいつも思うけど、うちの食堂ってひそかにレベル高いんじゃ。あれ、でもこれ栄養管理部じゃなくて確か外注だっだよね。
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