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艦はインド洋へと入る。
この海はイギリス海軍が制海権を握っている。
ヒトラーが日本にUボートを届けたい理由。
それは、Uボートを参考にして強力な潜水艦を日本に量産してもらい、日本にインド洋を支配してもらうためであった。
インド洋を日本が支配すれば、同盟国であるドイツは安全にアジアからの物資を輸送することが可能になるというわけだ。
* * *
夜になると潜水艦は浮上し、内燃機関を使って航行する。
重油の燃焼に必要な酸素は、浮上していれば大気から容易に手に入る。
また、エンジンを回すことで潜航用のバッテリーが充電される。
日中は、なるべく潜水して航行する。
敵に発見されないようにするためである。
潜水航行の動力はエンジンではなく、蓄電池駆動によるモーターとなる。
潜水艦は、浮上航行の方が速度が速い。
浮上している方が海水の抵抗が小さくなるからだ。
また、エンジンの方がモーターより馬力がある。
そのため、日中であっても、速度を上げるために浮上航行することもある。
しかし、浮上航行は危険と隣り合わせであり、賭けの要素も大きい。
敵の航空機や艦船に発見された場合、急速潜航する必要がある。
潜航が間に合わないと、攻撃を受けて沈没してしまうことになるからだ。
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