入眠の章

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入眠の章

 深夜二時。いつもの入眠時間。  僕はパジャマに着替えて布団に入ると、スマホで目覚ましの設定をした。  ――今日は四時間、寝られそうだ。 「おやすみ」  一人暮らしなのに無駄に広いマンション。  この自室も三人ぐらい余裕で寝られそうな広いベッドが置いてあるのに、僕はいつもの癖でベッドの上の壁際の端で落ち着いた。布団を頭までかぶって、子どものように丸まって眠る。 (羊が一匹――……)  心の中でそうつぶやいた瞬間、僕は眠りについた。  そして体感数秒後、目覚ましのアラームでたたき起こされた。 「――ああ、もう朝か……」  アラームが一分ぐらい鳴っているうちに目を覚まして、僕はスマホを手に取る。  長めにアラームを聞くことで、しゃっきりと起きられるんだ。  ベッドから這い上がり、朝のルーティンをはじめる。
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