夜明けの刃ーDawn Bladesー

インパール作戦

　黒田を拘束し、スパイの問題が一段落したかに見えた。しかし、安国寺警部は翔太とエリカに再び緊急の指示を与えた。「新たな情報が入った。インパール作戦というコードネームで大規模な犯罪計画が進行中だ。君たちにはこれを阻止する任務を任せる」

「インパール作戦…？」翔太は疑念を抱きながら警部の話を聞いた。

「そうだ。この作戦は極秘に進められており、詳細はまだ分かっていない。しかし、計画が実行されれば大規模な混乱が生じるだろう」安国寺警部は深刻な表情を浮かべて続けた。

　翔太とエリカは直ちに調査を開始した。情報収集の過程で、彼らは組織内の信頼できる情報源から、インパール作戦が国際的な犯罪組織によって計画されていることを突き止めた。その中心には、リビアで暗躍していた人物が関与しているという。

　調査を進める中で、翔太は旧友の井伊と再会した。井伊は国際的なジャーナリストであり、インパール作戦に関する重要な情報を持っていた。死んだ井伊とは無関係だ。

「井伊、お前がこんなところにいるとは思わなかった」翔太は驚きを隠せなかった。

「翔太、俺もお前に会うとは思わなかったよ。でも、インパール作戦について話す時間はない。計画が進行中で、リビアからの支援がある」井伊は真剣な表情で話した。

　翔太とエリカは井伊の情報を元に、リビアでの関与を探るため、再び海外へ飛び立つことを決意した。現地に到着した二人は、情報屋や協力者と接触し、インパール作戦の全貌を明らかにしようとした。

　リビアでの調査は困難を極めたが、彼らはついに作戦の中心人物であるウギタと対峙することになった。ウギタはかつてリビアの軍事顧問であり、現在は国際的な犯罪組織のリーダーとして暗躍していた。

「ウギタ、これ以上の悪事は許さない！」翔太はウギタに向かって叫んだ。

　ウギタは冷笑を浮かべ、「翔太、お前には分からない。これは単なる犯罪ではなく、新たな世界秩序を作るための計画だ」と答えた。

　翔太とエリカはウギタの組織と激しい戦闘を繰り広げ、ついにウギタを捕らえることに成功した。ウギタの逮捕により、インパール作戦は未然に防がれ、計画の全貌も明らかになった。

　帰国後、安国寺警部は二人に感謝の意を表し、「君たちのおかげで、インパール作戦を阻止することができた。これで大きな混乱を防げた」と述べた。

　翔太とエリカはこの経験を通じて、さらに強い絆を築き上げた。彼らは今後も共に戦い続ける決意を新たにし、日本の平和と安全を守るために再び立ち上がったのだった。

「次はルーマニアに行きたい」と、エリカはホテルの一室で言った。