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9ー13 仕事が速い!
そして、それから1週間が過ぎた。
キンドさんとその一味のみなさんは、毎日、ダンジョン攻略に励んでいた。だが、いまいち成果は、上がらないようだ。
そして、神龍族のみなさんの街はほぼほぼ完成してきていた。そして、それとともに婚姻の儀式をして欲しいという神龍族が出てきた。
そんなこと一族の掟とかにのっとって勝手にしてくれれば、と思うんだがみなさん、せっかくなので聖女に儀式を執り行って欲しいとのこと。
しかたないので今度の週末にまとめて執り行うことにした。
合同結婚式って感じかな。
神龍属のみなさんもそれでいいって言うし。
中には、何組か神龍族に交じって普通に一般人のみなさんも婚姻の儀式をしたいとか言う人もいて『ヴェータ』沼は、ちょっとしたお祭り気分に包まれていた。
神龍族の街並みに紛れていくつかの工房ができてそこで水絹糸を『ヴェータ』沼の青に染めたもので布を織り、大量のドレスが作られていた。
もともとは、神龍族は、着飾って婚姻の儀式をすることはなかったのだが、朱に交わればとかいうやつ?『ヴェータ』沼で暮らす内に親しくなった人間たちのすすめでどうせなら着飾って結婚式をすればいいじゃん、ということになったらしい。
みんな、楽しそうに合同結婚式の準備をしているので少し、羨ましくなる。
私も、できたら結婚式を執り行うのではなく、あげる側になりたいものだ。
私は、聖女としての記憶もさだかではないのでそこは、ルキエル頼みだ。
ルキエルいわく、婚姻の儀式を聖女が執り行うときは、まず、清い水で身を清めてそして、女神の像の前で夫婦となる者たちに愛を誓わせるとか。
いや!
それなら女神の神殿とかに行かなきゃだし!
無理といって断ろうとしたら、いつの間にか神龍族の街の真ん中の広場の中央に女神の像らしきものが建ってるし!
みんな、なんでこう、仕事が速いのかな!
これじゃ、もう、断ることもできないし!
やるしかないし!
まあ、みんな、幸せだから文句言う人は、いないかな?
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