雨上がりの謎

『我々の目的は、この惑星の気象バランスを保つことにある。しかし、お前たちは、それを阻害しようとしている。私がコントロールしてやるから、余計なことはせず、黙って見ていろ』

『なぜ、わたしたちの星の気象バランスを他の星のあなたが？　バランスという名目で、あなたたちの生存に適した環境にしようとしているんじゃないの？　あなたはこの星を占領しようとしているのでは？』
サクラは、疑念をぶつけてみた。

宇宙人は冷静に答えた。
『私は善意でやっているんだ。お前たちのためにやっているんだ。とにかく、手を出すな。それだけだ』

サクラは歯を噛み締めていたが、態度とメッセージは別だった。
『わかった』

通信が途絶えた後、サクラとユキ、そして長官は、宇宙人の気象衛星のプログラムの解析に没頭していた。解析が進むにつれ、彼らの技術が理解でき始め、いかに雨をやませたかがわかってきた。

そして、新しい事実に直面した。雨雲を消失させる方法が、明らかに自然発生した雨雲には効果がない方法だったのだ。