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そして、最後のページに目が留まった。そこには、赤いペンで『気象衛星のコンピュータが雨を降らせている?』と書かれていた。その言葉にサクラの心は一気に冷え込んだ。ユキが何か重要な事実にたどり着いた瞬間の緊迫感が伝わってきた。
「ユキ、一体何を見つけたの?」
サクラは独り言をつぶやいた。
彼女の脳裏には、ユキが何か危険なことに巻き込まれているのではないかという不安がよぎった。ユキが行方不明になる前に何を見つけたのか、その答えを見つけなければならないと感じた。
「気象庁だ。行って確認しなきゃ」
サクラは日誌を閉じ、ユキのデスクに戻した。
ユキの発見を元に、衛星のコンピュータが何者かにハッキングされている可能性があることを伝え、徹底的に調査をするつもりだった。
気象庁に到着したサクラは、衛星のプログラムを調査するための許可を求めた。しかし、係員は苦笑いを浮かべた。
「信じてください! これは重大な問題なんです!」
サクラは必死に声を上げた。
「まあまあ、落ち着いてください。実は、同じことを言ってきた先客がいるんです。案内しますから……」
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