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太陽に声をかけた
『ぼくらでは、なにもできないから』
『おねがい。太陽さん』
太陽は にっこり笑って
そっと子供を抱きしめてくれた
子供は笑顔になって 帰っていった
ぼくらは 少し悲しくなった
ぼくらでは なにもできなかったから
『雨の子たちよ』
『……なに? 太陽さん』
『人間の子供が言っていた』
『なんて……?』
『いっぱい泣いたから、もうがんばらなきゃって』
『……それは太陽さんがいたからだね』
『違う。こう言ったのだよ』
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