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大橋さんはほわほわ笑っているが、本当に修理されるのかは怪しい。
「終わりましたー」
「お疲れー。
誰もいないし、コーヒーでも淹れようか」
俺がエプロンをはずのと同時に立ち上がり、大橋さんは準備を始めた。
いつもなら仕事をしているサラリーマンや新聞を読んでいる老人がひとりふたりいるが、今日は珍しくいなかった。
「ありがとうございます」
お礼を言ってカウンターをまわり、席に着く。
すぐにコーヒーのいい匂いが漂いだした。
「その。
よかったら昼間、手伝いに来ましょうか」
皿洗いはあとで俺がこうやってまとめてやっているからいいが、調理から配膳、会計までひとりでやるのはかなり大変だろう。
就職活動をしているとはいえ、別に一日中拘束されているわけではない。
昼の忙しい時間くらい、手伝うのは可能だ。
「うーん、そうなるとアルバイト代を出さないといけなくなるし、陽一くんの失業保険にも響くんじゃない?」
「あー……」
そうだ、失業保険をもらっているあいだはなにかと制限があるんだった……。
「別に無給でもかまわないですが」
「そんなのダメだよ!」
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