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こんなに来て迷惑じゃないかと思うが、皿を洗ってくれるのは助かると大橋さんは笑っている。
相変わらず、食洗機は修理される気配がない。
「……明日、面接なんですよ」
もう定番となりつつある憂鬱なため息をつき、カウンターに突っ伏す。
「なんでやっと面接までこぎ着けたのに、そんなに憂鬱そうなの?」
大橋さんは怪訝そうだが、それはそうだろう。
普通だったら喜んでいてもいいところだ。
「だって……怖いんですよ」
また、俺の口からため息が落ちていく。
前の会社の上司や同僚から受けたパワハラのせいか、スーツ姿の人間が苦手になっていた。
特に上司と同じ年くらいの、中年サラリーマンが店にいるときなど、無駄に動悸がするくらいだ。
そんな状態なのでオンラインとはいえ、まともに面接ができるのか不安だった。
「こればっかりは僕にはどうにもしてあげられないからねぇ」
申し訳なさそうに言い、大橋さんが皿を置く。
今日のランチはエビクリームコロッケだ。
「いや、大橋さんは全然悪くないんで!
心配させてすみません!」
これは俺の問題で彼はまったく悪くない。
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