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あんなに気が重かった面接だが、なんかやれそうな気がしてきた。
不思議だ。
今日ももちろん、食べ終わったあとは洗い物をする。
「いーかげん、食洗機の修理、しません?」
シンクには大量の食器が積まれていて、全部洗うのにも一苦労だ。
「うーん、そーだねー。
陽一くんの再就職が決まったら修理しようかな。
なにしろ、皿洗いがいなくなるからね」
客がほとんど捌けたので、大橋さんはいつ模様に椅子に座り、新聞を広げた。
「約束ですよ。
俺の採用が決まったら、絶対に修理してください」
「うんうん、わかったよ」
軽い調子で彼が頷き、本当にわかっているのか疑わしい。
「はぁーっ」
きっと、俺がついた諦めのため息も気づいていないだろう。
「これ。
よかったら、持っていって」
「ありがとうございます」
皿洗いが終わり、いつものように差し出されたレジ袋を受け取る。
しかし中には余ったパンや果物ではなく、弁当らしきパックが入っていた。
「これは……?」
「カツサンド。
ほら、勝負に勝つ、じゃないけどさ」
照れくさそうに大橋さんが頬を掻き、俺まで頬が熱くなってくる。
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