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この、もやもやとした気持ちを伝えたいが、どう言っていいのかわからない。
「……就活、頑張ります」
結局、それだけを絞り出した。
「うん、それがいいよ。
ほんとにダメなときは常連さんにも聞いてあげるしさ」
「……よろしくお願いします」
無理矢理、笑顔を作る。
彼にとって俺は、拾った犬にすぎないのだ。
家に帰り、連絡をくれた企業によろしくお願いしますとメールを返す。
「これでよかったんだ」
送信ボタンを押し、ため息が漏れる。
いつまでも大橋さんの世話になるわけにはいかない。
皿洗いだって食洗機を直せばいいだけの話なのに、俺が食事をする口実にいつまでも修理しないでいてくれている。
早く就職してお金を稼ぎ、普通に客として通えばいいだけだ。
……それだけ、だ。
次の日もやはり、俺は大橋さんの店で遅いお昼を摂っていた。
「会って詳しい話をしたいっていってくれる会社があって。
とりあえず来週、行ってきます」
「そうなんだ。
よかったじゃない」
大橋さんが喜んでくれる。
うん、これでいい。
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