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それから一週間何もなく時間は過ぎた。ここ、一ヶ月経たない間に何の脈絡もなく不思議と言うべきか偶然と言うべき分からないことが続いていた。
そう言えば唐突に宏樹に彼女が出来たのも不思議な出来事のひとつだったのかも知れない。相手は同じ店で働いていた実紗。仲は良かったが付き合うとまでは考えていなかったが、ひょんなことから一緒に仕事帰りに飲みに行くようになりどちらからともなく付き合うようになった。
たまには遠出のデートをしようとなり実紗は長崎に住んでいるが近くなのに一度も行ったことのない宏樹の地元に行ってみたいということで車を走らせ約二時間かけて唐津に向かった。
「特に何もないところだぞ。自然ばっかりで」
「そういうところがいいのよ……もうはしゃいで遊び回る年でもないでしょう?」
実紗は笑って唐津の街を楽しみたいと言った。
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